ブログ 〜箱屋の試み〜
◎第三百十回 源内先生にまつわる金唐革紙 〜その2〜
7月26日(火) 晴れ時々曇り(香川県)
暑い、暑いと思っていたら、先週末の7月23日は”大暑”だったんですね。
一年で最も暑い時期なわけです。
日差しが強いお昼休みに、草むらでコオロギが歩いているのを見ました。
コオロギって、秋の虫じゃなかったっけ?
セミの鳴き声がコオロギの鳴き声に変わると、もう秋なんだなぁ、と感じていた気がします。
こんな時期の、しかも昼間の暑い時間にコオロギが歩いているのを見て、少し違和感を感じました。
きのうの話題になりますが、遅れて出てくるセミとコオロギの協奏曲が聴けるかもしれませんね。
さて、きょうご紹介の「金唐革紙」は、平賀源内先生が残した「源内焼」という陶器のデザインを施した作品です。
「源内焼」は、源内先生が考案した焼き方、塗り薬を使うことで、独特の深い緑色を基調にした陶器です。
なんといっても、「源内焼」に施されたデザインがユニークです。
日本地図、南北アメリカ地図、ユーラシア大陸地図、アルファベット、などなど、世界に目を向けた源内先生らしいデザインの「源内焼」が残っています。
鎖国時代に南北アメリカ地図を焼き物のデザインにしますか?
源内先生は飛んだアイディアマンだったことが想像できます。
きょうご紹介のデザインは、「琴高仙人(きんこうせんにん)」と呼ばれる仙人さまの伝説をモチーフにしたものです。
昔、中国に琴の演奏がじょうずな仙人さま「琴高仙人」がいたそうな。
この方が「龍を連れてくる!」と湖に飛び込むと、龍になろうとする鯉に乗って水面に現れた、という昔話があります。
その一場面をデザインしたのが、きょうの「金唐革紙」です。
非常に細かい線で描かれたデザインですが、「源内焼」に施されていたものをほぼ再現できていると思います。
「源内焼」は緑色ですが、金色の「金唐革紙」にしても映えるデザインだと思います。
金一色でもキレイですが、凹凸模様に合わせて彩色してやると、きっと雰囲気の異なる「金唐革紙」になるんでしょうね。
近いうちに、皆さんにお披露目する機会があると思います。
すこし待っててくださいね。
次回の”箱屋の試み”、お楽しみに!!
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