ブログ 〜箱屋の試み〜 

◎第二百八十七回 「きめだし」を施した八角形の箱

 6月22日(水) 曇り時々晴れ(香川県)

 

きょう6月22日は、二十四節気のひとつ”夏至”です。

一年で昼間が最も長い日です。

去年も書いたと思うのですが、明日から年末の”冬至”までは日が短くなる一方なんですね。

なんだか寂しい感じです。

ラジオで聴いたのですが、節電対策のために和歌山県庁では、8月一杯を”ノー残業デー”にするそうです。

いいなぁ。

店長も、”ノー残業”で明るいうちに帰りたいなぁ。

 

一方、きょう6月22日は”ボーリングの日”でもあります。

1861年6月22日に、日本初のボーリング場が長崎にできたのを記念する日です。

1861年といえば、幕末ですよ。

ペリーが浦賀に来た後、日本が「攘夷(じょうい)派」と「開国派」に割れて大騒ぎをしていた時代です。

当時、長崎には坂本龍馬がいたとのこと。

新しい物好きの龍馬さんですから、きっとボーリングを楽しんでいたことでしょう。

 

さて、きょうご紹介の化粧箱は、きのう紹介した「小物入れ」化粧箱を大きくした「八角形化粧箱」です。

きのうの「小物入れ」を中心に据え、周りを四角形と三角形の箱で囲ってみました。

中央の箱だけでなく、周りの箱にもモノを入れられるので、いろんなものを分別して収納できる化粧箱です。

便利そうでしょ?

 

周りの箱には、源内先生が作った「エレキテル」の模様を「きめだし」しています。

「きめだし」とは、江戸時代に浮世絵師の鈴木春信が編み出したとされる技法で、紙の表面に凹凸模様を施す方法です。

相撲の技ではありません。念のため。

写真の化粧箱でも、浮き出した模様が影によってうまくデザインになっています。

 

「きめだし」を編み出したとされる鈴木春信ですが、じつは平賀源内先生と同じ長屋に住む友人だったようです。

源内先生も、「金唐革紙」で紙に凸凹模様を施す技術を残しています。

源内先生が高松藩に仕えていた頃、松平の殿様からの命で作らせた「衆鱗図」には、すでに「きめだし」の技法が使われていたところから推測して、春信の「きめだし」は源内先生の影響によるものだった、とも想像できます。

さすが博学に長けた源内先生、ここでも名前を残すとは。

 

スペースがなくなったので、「衆鱗図」のことは明日お話いたします。

 

次回の”箱屋の試み”、お楽しみに!!

 

 

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