ブログ 〜箱屋の試み〜 

◎第二百二十一回 Rのついた宝箱

 3月 8日(火) 晴れ時々曇り(香川県)

 

きょうは、漆(うるし)を取り扱っているお店へ行ってきました。

女性の店長さんから、漆について色々興味深いお話を聞くことができました。

 

香川は漆芸が盛んな県で、香川で売られている漆器は「香川漆器」というブランド名で呼ばれるほどです。

しかし、この10〜15年のライフスタイルの変化により、「香川漆器」などの漆器が使われる機会がグッと減ってしまいました。

昔はどこの家にもあった漆塗りのお盆も、最近では持っている家を見かけなくなりました。

篠原紙器のお客さまにも、漆器を作られているところがあります。

漆器は良いものであるのは間違いないのですが、高い製造技術が必要で後継者が育っていないことと、需要の量が激減していることにより、市場に元気がありません。

 

きょうの漆屋さんのお話を聞いて、漆器、漆芸の文化をこのまま衰退させるのは非常に惜しい、と感じました。

数百年前から続いている日本の良い伝統であり、多くの人々の知恵と努力によって受け継がれてきた漆芸という文化が、今後も引き継がれていくことを切に望むところです。

 

きょうの化粧箱は、フタにRをつけた化粧箱です。

フタの天面を曲面にして、角を取ってみました。

物語に出てくる「宝箱」のようでしょ?

 

「宝箱」をイメージして、キラキラした白いレザーペーパーで箱をお化粧しました。

清楚で華やかさも感じられます。

レザーペーパーの質感で、箱に重厚感を演出しています。

 

フタを開けると、中にさくら色の小箱が2つ入っています。

写真にはありませんが、インナー箱が2つに分かれているインロー式の貼箱に仕上げています。

 

フタのR部分ですが、紙の合わせ目の処理がイマイチです。

紙の切り込み条件の都合で、どうしても接合部の仕舞いが甘くなってしまいます。

この部分を改良して、もっとしっかりした「宝箱」を目指していきます。

きれいな「宝箱」ができたら、紹介しますね。

 

次回の”箱屋の試み”、お楽しみに!!

 

 

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